神の数式
NHKスペシャル『神の数式』という番組が好きだ。
あれほど物理学のロマンを上手に伝えている動画は他に無いだろう。
あらすじも書くつもりはないので、観たことない人はYoutubeに転がっているので見つけ出して観てほしい。
神の数式に完全数
僕が一番鳥肌が立ったのは、当時全く別物と思われていた超弦理論と一般相対性理論と素粒子の数式をマイケル・グリーン教授が矛盾なく調和させたとき、496という完全数が表れた場面だ。VTRによると、その数字が表れたと同時に雷鳴が轟いたという。
その時のことをグリーン教授は
「神に違いない。答えに近づきすぎて、神の怒りに触れたのだ。」
マイケル・グリーン
と話している。
こんなドラマティックなシーンが他にあるだろうか。
僕は自分では何か新しい発見をするのは難しいかもしれない。しかし、こんな僕でも雷も鳴らなくていいから、いつか数式をいじって496という完全数を見出したいと思っている。
ところで、なぜこの496という数がそんなに特別なのだろうか。
完全数とは
完全数という言葉は聞いたことがあるかもしれない。
496以外にも6や28なども完全数である。これらは「自分以外の約数を全て足すと自分自身になる数」なのだ。
例えば28の28以外の約数は1,2,4,7,14で、それらを全て足すと
$$1+2+4+7+14=28$$
と自分自身の数字に戻ってくる。
ちなみに6,28,496,8128,33550336,8589869056,137438691328,…も完全数であるようだ。
496とその他の完全数との違いは何だろう。
実はこれを書き始めたときは、さも496が他の完全数と比べても特別であることを言いたかったのだけど、どうやらそうではなさそうだ(笑)
496は特別な完全数ではない
とあるサイトによれば
1.496の約数は1,2,4,8,16,31,62,124,248,496の10個というキリの良い数になっている。
2.496を2進法で表すと111110000という1と0が綺麗に分かれる。
3.31までの自然数の和が496になる(1+2+3+…+31=496)
とのことなのだが
1.については、10という数字がどれだけ特別なのかもわからないし、これまで自分自身の数字は含まないという制約があったのに、この時だけ含めてしまう曖昧さがある。
2.については、完全数であればどれでも綺麗に1と0に分かれるので、496が特別な完全数というわけではない。例えば6を2進法で表せば110だし、28は11100だし、8128は1111111000000である。
3.についても、496以外の完全数もある自然数までの総和で表すことができる。6は3までの数字を合わせればいい(1+2+3=6)し、28は7までの数字を足し合わせたもの(1+2+3+4+5+6+7=28)で、8128は127までの数字を全て足した数字(1+2+3+…+127=8128)である。
ちなみに3,7,31,127,…という数字はメルセンヌ素数と呼ばれている数字で、\(2^n-1\)で表される素数のことである。
これらのことから496という完全数が際立って特別なものでないことが言えると思う。
おわりに
ただ超弦理論の数式からあふれ出てきたのはどうやら496という数字のようだ。残念ながら今現時点ではそれを確かめられるほどの物理と数学の知識が足りていない。いつになったらできるだろうか。
もしも神サマってのがいるならよ・・・こんな俺でもよぉ・・・死ぬまでに496出すくらいの幸せは願っていいよな・・・?」
Full metal Alchemist
コメント
自然数の成り立ちを4冊の絵本で・・・
「こんとん」夢枕獏文松本大洋絵
「ゆうかんな3びきとこわいこわいかいぶつ」スティーブ・アントニー作・絵
野口絵美訳
「みどりのトカゲとあかいながしかく」スティーブ・アントニー作・絵
吉上恭太訳
[もろはのつるぎ」(有田川町ウエブライブラリー)